アイスランドでレストランを営むクリストファーは、コロナウイルスの世界的流行が始まった頃、初期の認知症の診断を受ける。医師に「やり残したこと」を問われた彼は、旅に出ることを決意する。50年前、学生時代を送るロンドンで出会い恋に落ちたミコを探すために。
彼女は、愛し合っている中、突然姿を消したのだった。クリストファーの雇い主でもあった日本料理店を営む父・高橋とともにー。
薄れゆく記憶と戦いながら、ロンドンを訪れたクリストファーは、高橋の店で共に働いていたヒトミから、一通の手紙を見せられる。その住所をたどり、クリストファーは日本を訪れ、東京を経て広島へと向かう。そして、時を超えた切ない真実が明らかになるー。
バルタザール・コルマウクル監督来日
広島国際映画祭ジャパンプレミア上映決定
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もう一度、君に会いたいー
監督:バルタザール・コルマウクル
1966年アイスランド生まれ。1990年にアイスランド芸術アカデミーを俳優として卒業し、国立劇場の劇団員に。10年近く立て続けに主役に抜擢され、若手俳優として頭角を現し、高い評価を受ける。
90年代には、最も人気のある若手俳優の一人として、長編映画でキャリアを積むが、自身の会社であるThe Air Castleを共同設立し、舞台劇やミュージカルをプロデュース、演出する。さらなる芸術の道を探求し続け、映画製作会社Blueeyes Productions / Sögnを設立し、2000年にはビクトリア・アブリル主演の長編映画『101 Reykjavík(※原題)』を製作。この作品の国際的な成功によって、コルマウクルはVariety誌の“注目すべき監督10人”に選ばれたほか、トロント国際映画祭でも賞を受賞する。
それ以来、欧米を股にかけて監督、プロデューサー、脚本家として精力的に活動し、『湿地』(15)、『ハード・ラッシュ』(13)、『2ガンズ』(13)、『エベレスト 3D』(15)、『殺意の誓約』(17)、『アドリフト 41日間の漂流』(20)、そして最近では『ビースト』(22)などの長編映画を手掛けている。
キャスティングディレクター:奈良橋陽子
カナダで生まれ、ニューヨークのネイバーフッド・プレイハウス演劇学校で学ぶ。俳優、監督、プロデューサー、キャスティングディレクターとして、多才な活躍でキャリアを積み重ねる。監督としては、長編映画監督デビューの『WINDS OF GOD ウィンズ・オブ・ゴッド』(1995年)で、日本映画批評家大賞新人監督賞を受賞。1987年の『太陽の帝国』(スティーヴン・スピルバーグ監督)以来、ハリウッドの長編映画のキャスティングディレクターとしても活躍。主な担当作品に『ウルヴァリン:SAMURAI』(13)、『バベル』(07)、『SAYURI』(05)、アソシエイトプロデューサーとしても参加した『ラスト サムライ』(03)などがあり、「GIRI/HAJI 義理/恥」(Netflix)で はRTSアワード 2020 キャスティング賞を受賞。